2009年3月18日 (水)

内容証明郵便

最近、ネットで見かける行政書士のサイトには内容証明郵便作成の依頼を受けるところがあります。そこには、たいてい内容証明郵便を送ると、相手方がお金を支払ってくれたり等すると書かれています。しかし、今までの経験上、そんなにすんなり解決することは非常に少ないと思います。もちろん、事件を受任したら、まず受任した旨とこちらの主張及び請求を内容証明郵便を使って相手方に連絡をすることはします。しかし、それで相手方がすんなり払うようなことは10件に1件あるかないかです。つまり、ほとんどは次の手段、たとえば交渉を始めるとか、調停を申し立てる、訴訟を提起することが必要なのです。その場合、内容証明郵便を作って、次の手段を講じることができない場合、内容証明はほとんど無駄になるでしょう。しかも、内容証明郵便に書かれた内容が後の訴訟で影響を受けることがあります。少なくない行政書士の作成したと思われる内容証明郵便には、後での訴訟での主張立証をあまり意識していないものが見受けられ、「こんなこと書かない方がいいのになあ」ということがあります。それは、彼らは訴訟を経験していないし、交渉をしていないからです。だから、次の事態を考えて起案をすることが難しいのでしょう。もちろん、彼ら行政書士の権能として、そもそも法的紛争を解決するということが予定されていないのであるから、当然といえば当然の話ですが。いずれにしても相手方のあるトラブルについては、弁護士に相談すべきでしょう。この点については自信を持って言うことができます。弁護士は紛争解決手段について訓練を受けており、まさしくその分野においては他の法律専門家に比べて能力を持っているからです。

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2008年11月 1日 (土)

司法書士の債務整理について

最近、司法書士の債務整理の交通広告が目立つようになりました。過払い金返還請求の他、破産申立てや個人再生手続申立ても扱っていることも広告に記載されています。
これを見れば、破産や個人再生についてはすべて代理して裁判所とやりとりをしてもらえると思ってしまいがちなのですが、そうではありません。
破産や個人再生手続の申立は地方裁判所に行うのですが、地方裁判所への訴訟代理権は彼らにはありません。したがって、あくまで本人が直接裁判所とやりとりをしながら手続を進めていき、司法書士は申立書などの書面を作成することができるだけなのです。したがって、司法書士の破産や個人再生手続費用は、あくまで「書面作成」の費用であって、代理までは含まれていない(含めると弁護士法違反となる)のです。しかも、司法書士の書面作成による個人再生手続の本人申立てには、個人再生委員という弁護士が付き、その費用を別途裁判所に納めなければなりません。この金額は15万円程度ですが、弁護士が代理して申し立てたときは、この費用は不要となります。
私も、個人再生委員を裁判所から拝命することが多いですが、東京の司法書士に依頼した方などは、司法書士への費用50万円、そして個人再生委員のための費用予納が20万円近く、合計70万円もかかってしまっていました。しかも、それだけのお金を提供しているにもかかわらず、きちんと書類は作られていなかったので、私が再生計画案などを実質的に作成し、本人に手渡したりした(これらは弁護士申立の場合、申立人代理人弁護士がすべて作成します)り、とても50万円のクオリティある仕事とは思えませんでした。
もし、司法書士に債務整理を依頼される場合は、あくまで本人申立であり、代理権がなく、裁判所とのやりとりは、法律上、当然本人さんがされるということを認識した上で、依頼されるべきです。もちろん、書面作成という点をふまえて、費用をかなり低廉にされている良心的な司法書士さんもいらっしゃりますので、一概にはいえませんが、ネットや広告で依頼される場合は、十分注意が必要ですし、もし依頼されるときには、無料法律相談などをお使い頂き、適正な仕事内容なのか、弁護士に相談されることも一つの手です。
せっかく決心して依頼されたのに、うまくいかなかったり、不当に高い費用がかかるのは、残念なことなので、あえて書かせてもらいました。

なお、弁護士の費用は高い、敷居が高いなどと言われますが、そうではありません。費用については広告しているような司法書士と同等(代理権があるにも関わらず)か、やすい場合もあります。見積もりを取られても良いと思いますよ。

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2008年10月27日 (月)

法律事務所のデザイン2

前回からだいぶ時間がたってしまいましたが、法律事務所のデザイン2を書きます。
前回は、事務員などのスタッフの観点からデザインを論じましたが、今度は顧客の観点からです。
法律事務所って、どんなオフィスかなと思われるでしょうか?
(1)法律書が雑然と本棚に並んでいるところにソファーがおかれている部屋、もしくは(2)アメリカの弁護士ドラマ「アリー MY LOVE」に出てくるような感じの重厚な木製家具がおかれ、ガラスのパーテーションで区切られているような部屋等々でしょうか。
多くの法律事務所は(1)が多いのではないでしょうか。最近では、国産オフィス器具メーカーが樹脂製のパーテーションや、機能的な打ち合わせチェアを提案しており、必ずしも(1)というイメージの事務所は少なくはなっています。しかし、顧客にとっては、法律書などが威圧的に並んでいるなどの圧迫感がある場合も少なくありません。
私の事務所で一番大事にしたのは、法律事務所に来たという緊張感をできる限り取り除くこと、そしてプライバシーを守りつつ、快適な空間で相談を受けてもらうということです。
そのためには、法律書をすべてバックヤードに収め、キャビネットに納めるようにして顧客の目に触れないようにしました。そのため、法律事務所らしからぬ雰囲気を作り出すことに成功しました。また、ガラスのパーテーションを使って、白木調のイタリア製什器を使うことにより明るい空間とし、さらにカーテンについても北欧製の縦長の布製ブラインドを使い、これもまた明るい色を採用しました。待合いにも、ヤコブセンのパープルのスワンチェアを置き、明るさを作り出しています。
そのため、私の事務所は、顧客のみなさんに建築事務所かデザイン事務所じゃないかと言われることも少なくなく、法律事務所らしからぬ空間を作り出すことに成功したのではないかと思っています。
今後も、顧客のみなさんに快適に相談を受けてもらうために改装をさらに進めていきたいと思っています。

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2008年9月 9日 (火)

法律事務所のデザイン1

今回から何回かに分けて、法律事務所のデザインについて書きたいと思います。
まず、第1回目は、法律事務所の備品についてです。法律事務所の備品は一般的に普通の会社とさほど変わるところではありません。机をおいて、椅子をおき、OA機器をそろえると言ったところでしょうか。うちの事務所もそうです。その基本線はあまり変わりがありません。しかし、何点か違う点があります。まず事務職員の椅子、机とキーボードです。椅子は、弁護士と同じ椅子を使っています。ふつう多くの法律事務所では弁護士の椅子と事務職員の椅子を区別していることが多いです。一般的に弁護士の椅子が背もたれも立派な椅子(人によっては革張りかな)で、事務職員の椅子は普通のOAチェアを使っているようです。しかし、うちの事務所では、パートナー弁護士も勤務弁護士も事務職員も同じ椅子を使っています。これは事務職員の方が長時間椅子に座っていることが多く、また事務作業の効率化の点からも、機能的な良い椅子を座ってもらう方がよいからです。ちなみにどんな椅子かというと、MOMA(ニューヨーク近代美術館)にも永久所蔵されているハーマンミラー社のアーロンチェアです。この椅子は自宅で使っていて大変良い椅子なので、是非独立するときには職員全員で使おうと心に決めていたので、赤井弁護士の快諾を得て、事務所開設時に導入したのです。普通のオフィスチェアの4倍程度の値段はしますが、その価値はあるように思えます。次に机です。事務職員の机は、135度に開いた扇形のような形をしています。普通の四角の机ではありません。これは、135度の真ん中のちょうど67.5度のところにパソコンディスプレイを置き、左右に書類をおいて仕事ができるように配慮しています。最後にパソコンのキーボードです。リアルフォースというキーボードを使っているのですが、このキーボードは本来、プログラマー用に開発されたもので、タッチの感覚が絶妙です。私も使って大変良かったので、これも事務職員と勤務弁護士のキーボードに使用しています。このキーボードも結構値の張る(キーボードにしては)ものでありますが、これで軽快に仕事をしてもらえるものであれば、やすいものです。

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2008年7月11日 (金)

交渉学

先日から、交渉学のゼミのために東京まで通っている。
これは、弁理士会の研修で開催されているもので、交渉学を講じておられる大学の先生が講師となって、ロールプレイをしながら交渉の方法論を学ぶものである。
我々弁護士は、普段から交渉に携わることが多いのであるが、意外や、交渉について教わることはない。私も、たくさん交渉を行っており、成果を上げてきたと自負している。しかし、もう一度、自分の交渉スタイルを客観的な見地から再確認したいと思って、ゼミに参加することにした。
実際にゼミを受講してみると、まだまだ自分の交渉スタイルに改善の余地があると思った。
交渉学と交渉術との違い、交渉学というのが学問分野として確立していること、交渉学が欧米のロースクールではしっかりと教授されていることなど、そして、交渉の方法論について、ロールプレイを通して学ぶことができた。参加者は弁理士や大企業の知的財産関係セクションの管理職などが中心であったので、これまた新鮮なメンバーで勉強することができた。
次回も楽しみである。

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2008年4月18日 (金)

プロジェクターを買った

一昨日、プロジェクターを買った。もちろん事務所用である。複数の弁護士である勉強会をおこなっているのであるが、その勉強会で対外的にセミナーを開催しようという計画が進んでおり、そのため、皆がそれぞれ講師役をやってみて練習をしている。セミナーではパワーポイントを使う予定なのだ。パワーポイントの画面を投影するためにプロジェクターが必要なのだ。

 そこで、その勉強会の昼間、ちょっと時間があったのでパートナーと一緒にプロジェクターを買いに京都駅前の大型電器店に向かった。私とパートナーはどちらかというと早く動いてしまいたい性分であり、速攻即断してしまうところがある。その日も私から、今日買ってしまいましょうと提案して、プロジェクターを買うと決めた。

で、店のプロジェクター売り場についた。

 あまりプロジェクターは売れていないようで、店員も商品知識が乏しかった。カタログを見ながら、説明しているが、そんな情報はいらないのだ。読めばわかるから。店員の説明を辞めさせ、一旦退去願って、自分たちで考えてみることにした。多機能なものを買っても、結局使わない。基本性能は重視したが、無線LAN機能など、どうでもよい機能がついている機種は除外した。結局エプソン製の10万円近くのものを購入した。

その日は夕方からある異業種交流会の幹事会があったので、次の日、朝から設置してみた。プリント機能付きホワイトボードに映し出してみる。調整も非常に簡単だ。

 なお、昨日のうちにうちのF弁護士にセッティングを指令しておいたが、うまいこといかないと言っていたので、不安だったが、簡単にセッティングができた。なぜできなかったのだ。説明書をきちんと読み賜え、F君(笑)。

 パワーポイントを投影してみると、若干、投影のための光がホワイトボードに映り込んでしまうが、はっきりきれいに映る。異業種交流会などでセミナー室に備え付けてあるものよりもずっといい。技術の進化と低価格化のたまものだろう。セミナー室に備えてあるやつは購入時数十万以上するものだから。

パワーポイントだけではなく、DVDも本格的に見ることができた。

DVDは前に「赤くないDVDを渡せ」と弁護団を組んで訴訟をやった「千と千尋と神隠し」。やっぱり画像は赤かった。

そして、研究会で実際に使ってみた。やっぱり使いやすい。今後も、活用方法を色々考えてみよう。事件のカンファレンスやケーススタディにも使える。いろいろ楽しんでみたい。もちろん銀河英雄伝説のDVDを見ることはお約束だ。

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2008年3月15日 (土)

弁護士の選び方

もし、私が弁護士を必要としたときには次の点を考えて選ぶであろう。

1 対応策について、メリット・デメリットを明確に示してくれる。
 これは、意外にできていない弁護士が多いと思う。デメリットをいうと、事件を依頼されない可能性が高まるので、デメリットを余りいわない人もいるのではないか。しかし、これがトラブルの元となる。依頼者にとっては、うまいこと行かなかった時、なぜ予想外ということになるからだ。
2 費用対効果をきちんと説明してくれる。
 弁護士費用をかけても、その費用に見合う効果がそもそも期待できない場合、その事を明言してほしい。たとえば、弁護士費用に30万円かかるときに、相手方から取れそうな賠償金が20万円であるとき、弁護士を依頼するほとんどなくなってしまう。
3 手続をきちんと説明してくれること
 事件がどのように処理されていくのか、明確に説明してくれる。弁護士の中には、「おれに任せておけ」という人がいる、特に年配の弁護士にはその傾向があるように思われる。しかし、依頼者にとっては一生一度の事件、どのように進むのか、その行き先を明確にしてくれないと不安きわまりない。もちろん、進路が見えない時もある。そのときははっきりと「先は読めない」といってほしい。
4 気軽に話ができる
 依頼者は、事件についてはよく知っているが、法律的な知識が少ない場合が多い。そうなると、いろんな事が不安となる。不安になったときの解消法としては、弁護士に聞くのが一番手っ取り早い。しかし、弁護士がぶっきらぼうな対応をしたりしていたら、なかなか気軽に話を聴くことができない。依頼者は不安が解消されず、フラストレーションがたまるばかりとなる。
5 連絡が取りやすい
 弁護士は、外出していることが多くなかなか電話がつながらないこともある。その場合でも早い内に返事を返してほしいものである。

ほかにもまだあるけれど、もし僕が依頼者ならばという視点で考えてみました。

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